患者様の情報

80代 男性

疾患・症状

  • FBSS(脊椎術後疼痛症候群)

患者様の状態

脊柱管狭窄症に対して2度の外科的手術が行われています。外科的手術後に腰痛が悪化し、ほとんど歩けない状態となり、当院を受診されています。


診察と検査結果

レントゲン

腰のレントゲン写真ですが、第2腰椎から第4腰椎までボルトで固定されています。ボルトで固定された部分は動かすことが出来なくなるために、固定されていない部分に負担が増えて、腰痛が悪化する事があります。そのような状態をFBSS(脊椎術後疼痛症候群)と言います。


施術内容

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

腰痛の悪化原因である、ボルトで固定されていない部分の障害を改善させるためにディスクシール治療を行いました。

治療風景①

背中から0.8mmの管を挿入しております。皮膚から約10cm程度の深さに目的とする椎間板が存在しています。鎮静剤と局所麻酔を併用しておりますので、患者様は痛みを感じられることはありません。

治療風景②

椎間板まで治療用の管を挿入したあとは、椎間板の状態を検査します。

椎間板を検査しているところですが、損傷部分が黒く映し出されています。この黒い部分をディスクシール治療で修復します。

治療前後のレントゲン透視

治療前の写真が左側、治療後の写真が右側です。治療時間は15分であり、歯科治療と変わらない時間です。皮膚の傷も絆創膏を貼るだけです。


院長の一言

本日の患者様は地元でも有名な病院で外科的手術をなされていました。しかし、個人の手術や治療の成功率は医師個人の技術力や判断力によって大きく左右されます。最近では、美容外科クリニックも多くなってきましたが、有名な大手美容外科クリニックでも経験の少ない若手医師が増えており、トラブルが急増していると聞きます。美容外科でも腰痛治療であっても治療をする場合には、実際に治療を担当する医師個人の経験年数や症例数を確認することが大切だと思います。個人的には、腰痛治療であれば治療を担当する医師には最低5年以上の研修経験がないと良好な成績や長期的な腰痛管理が出来ないと考えます。なお、当院の腰痛治療担当医達はすべて私が直接指導し、海外研修でもライセンスを獲得しておりますのでご安心ください。

さて、昨日も息子と二人で甲子園に出向いておりました。

甲子園①
甲子園②

子供には野球ボールがプレゼントされるイベントがあり、息子のテンションも最高潮に達しておりました。しかも、首位であるジャイアンツに大量得点で勝利し5連勝になり、本日も期待大です。

野球ボール

治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任