患者様の情報
40代 女性
疾患・症状
患者様の状態
7年前より左足に神経痛を自覚されておられ、腰椎すべり症と診断されている方です。外科的手術は希望されずに様子を見られていましたが、ご友人が当院で治療を受けられ、改善したことから5月に当院に連絡をいただきました。MRI画像を送って頂き、相談させてた頂いた上で来日され、本日治療を行っています。
診察と検査結果
椎間板に対して造影検査を行ったところ、椎間板に複数の亀裂を認めましたので、ディスクシール治療を行いました。もし造影検査の結果で亀裂が無いような軽度の椎間板障害の場合には、PLDDやディスコゲル(セルゲル治療)などが適応になります。ただし、腰椎がずれている場合には、ほとんどの椎間板に亀裂が見つかっています。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療前に石田副院長とカンファレンスを行っています。カンファレンスの内容は、レントゲンとMRI検査の結果を確認して治療法の選択に間違いがない事を確認することです。
通訳を交えながら、治療を行っております。今回は鎮静剤を使用しましたので、ご本人は寝ておられましたが、ご家族が隣の部屋から治療の様子をご覧になられていました。
予想通り、第4腰椎と第5腰椎の間の椎間板に亀裂が見られます。亀裂がなければ、PLDDかディスコゲル(セルゲル法)で治療が行えますが、亀裂がある場合にはディスクシール治療かDRT治療が適応になります。
治療時間は16分でしたが、鎮静剤を使用した患者様からすれば一瞬です。私の知る限り、国内で日帰り腰痛治療に鎮静剤を使用しているのは、当院だけだと思います。間違っていたらすみません。
院長の一言
腰痛の日帰り治療には複数の方法がありますが、当院では日本国内で行われている全ての日帰り腰痛治療に対しての治療経験があり、治療実績は年間1,000件以上、新大阪で開院してから7年目になります。私個人の腰痛治療実績は、奈良県の青藍病院時代のPLDD治療から数えて10年以上になります。日帰り腰痛治療の治療成績は治療経験に比例すると思います。治療だけでなく、腰痛や坐骨神経痛でお悩みの方には、ご相談いただければわかりやすく病気についてのご説明させて頂いております。
さて、昨日の我らの阪神タイガースは、残念ながら読売ジャイアンツに惜しくも1点差で負けてしまいました。くやしいです。ほんまに。。。明日こそは!
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。