患者様の情報

60代 男性

疾患・症状


患者様情報

理容室を運営されておられ、今も現役でお仕事をされておられます。今年3月中旬頃から左足にしびれが出現するようになり、立ち仕事が困難になられたことから当院を受診されました。お客様のご紹介とのことでした。


画像検査

MRI

腰のMRI検査ですが、殆どの椎間板が潰れてしまっています。足の神経の通り道である脊柱管も狭くなっており、脊柱管狭窄症と診断致します。


治療

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

5箇所の椎間板を全て治療する事に致しました。椎間板が潰れている為に、直径0.8mmの治療用の管が挿入できるか難しいところです。

治療の様子①

骨の変形に合わせて、治療用の管もS字状に変形させて挿入しています。欧米の熟練した先生でもかなり難渋するような状況だと思われます。

治療の様子②

3箇所目の管を挿入する際に、手がしびれてしまいました。

12分ほどかけて、5箇所の管を全ての椎間板まで挿入する事が出来ました。検査とDRT治療を行っています。

治療時間は32分かかりました。患者様には鎮静剤で寝ていただいておりましたので、負担をおかけする事はありませんでした。


院長の一言

60代後半になられても理容師のお仕事をされている理由をお伺いしたところ、なじみのお客さんがいてどうしてもやめる事が出来ないんだとおっしゃていました。医師も同様で、開業すると自分が倒れるまで、かかりつけの患者様を診ていくことが多いです。跡取りがいれば任せられるのですが、最近は医学部入学のハードルが高くなっているようですので、私も倒れるまで頑張ることになるかもしれません。後進の医師は増えてまいりましたが、かかりつけの患者様まで任せるわけにはいかないので。。。

ヘルメット子ちゃん(タイガース)

われらが阪神タイガースは、本日より中日と3連戦にはいります。がんばれ。


治療法

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,430,000円~1,760,000円(税込)

リスク・副作用

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

禁忌事項

血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。