患者様の情報
50代 女性
疾患・症状
患者様の状態
半年前にご主人様がDRT(椎間板再生治療)により坐骨神経痛が消失されたことから、治療を希望され受診されています。なお、DRT(椎間板再生治療)は、ディスクシール治療(椎間板修復治療)よりも治療効果が高いことが報告されています。
検査
腰のMRI検査ですが、第2腰椎から第1仙骨まで椎間板が変形しており、椎間板ヘルニアと診断致します。また神経の通り道である脊柱管も狭くなっており、脊柱管狭窄症と診断致します。
治療
DRT(椎間板再生治療)
椎間板と神経障害を同時に改善させる目的で、DRT(椎間板再生治療)を行いました。
痛みが無いように局所麻酔を使用しています。局所麻酔は合計16ml使用しております。(患者様の体重は48kgでしたので、副作用のでない局所麻酔薬の極量は約50mlまでとなります)
治療用の管(NST針)を挿入しております。NST針は特注品で、神経障害などの合併症を防ぐように設計されており、5,000症例以上に使用しておりますが、神経障害を引き起こしたことはありません。安全第一です。
NST針を4箇所の椎間板に挿入し、DRT(椎間板再生治療)を行っています。治療時間は21分でした。
院長の一言
5月3日は大泉緑地公園(大阪)でハイキング。
5月4日は自宅でバーベキュー。
5月5日は自宅で14:00から阪神対巨人戦を応援。
5月6日は甲子園球場まで出向くも、試合が雨天中止となり自宅で読書。
あっという間にGWが終了してしまいました。この連休中にドイツの病院を見学することも考えていたのですが、旅費高騰により断念致し、自宅回りでゆっくりしておりました。
さて、明日8日は私の腰を石田副院長が治療してくれるので楽しみにしております。動画配信も予定しておりますので、ご期待ください。
治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。