患者様の情報
80代 女性
疾患・症状
患者様の状態
脊柱管狭窄症による足のしびれが原因で、杖が無くては歩けない状態になられています。昨年末にお姉さまが当院で治療を受けられており、神経痛が改善したことから、お姉さまに付き添われて受診されています。
検査
腰のMRI検査ですが。第2腰椎から第1仙骨の間にある椎間板が、50%以上容量が減少しており、腰のクッション機能がかなり低下している状態になっております。足の神経にも炎症が波及し、足のしびれが出現している状態だと考えられます。
治療
DRT(椎間板再生治療)
クッションである椎間板の機能改善と炎症の鎮静化を図ることで、下肢の神経症状改善を期待します。
局所麻酔のみでの治療を希望されましたので、皮膚に局所麻酔をしっかりと浸潤させました。
腰骨の変形が強いのですが、NST針(椎間板治療用の特注品)を使用して、椎間板内を検査しました。
検査の様子です。損傷部分が映りましたので修復治療を行いました。治療時間は19分でした。
院長の一言
5月8日にDRT(椎間板再生治療)を受けてから、3週間経過しております。
昨日29日は、医師会のゴルフコンペに参加しましたが、ゴルフ終了後も坐骨神経痛が再発する事なく、腰の調子も良かったですが、スコアは93といつも通りでした。また、ゴルフ翌日は臀部から脹脛にかけて鈍痛が出現していたのですが、今日は鈍痛が出現する気配もなく安定しております。実際にDRT(椎間板再生治療)を受けてみて、外来でも治療内容や治療後の経過を詳細に説明できるようになりました。
枚方国際ゴルフクラブ、1万円(食事付)で1日楽しませて頂きました。
治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
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腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。