患者様の情報
40代 男性
疾患・症状
患者様の状態
本日の患者様は、12年前に私が青藍病院(奈良県)で勤務していた時にPLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を行った40代男性です。PLDDにより椎間板ヘルニアの症状は消失していましたが、今年3月に引っ越しをされた折、テレビ台を移動させた際に坐骨神経痛が再発したとの事でした。その後、湿布などで様子をみられるも改善がないため、青藍病院に連絡され当院を受診されています。
検査
腰のMRI検査です。第5腰椎と第1仙骨の間にある椎間板が変形しています。椎間板ヘルニアの再発です。
治療
PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)
椎間板内圧の上昇が確認されたので、PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を施行しました。
治療する為に骨の位置と角度を確認しながら、レーザー治療針の刺入角度を調整しているところです。
模型と比較すれば、レーザー治療針の位置が椎間板内にある事が理解できます。
半導体レーザーの照射テストです。椎間板内の圧力を減少させるために使用しました。治療時間は13分でした。
院長の一言
12年前に治療をした患者様が私を覚えておられたことがうれしかったです。再発しないように、気持ちを込めて治療をさせて頂きました。そういえば、12年前にはPLDDの治療費用は50~100万円が一般的でしたが、最近では25万円程度まで下がっております。半導体レーザーが大量生産され、材料費のコストカットが可能となったからでしょう。また、PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)の利点は安全性が高く、効果が安定している事です。欠点は、PRP治療と同じで椎間板容量が減少してしまった場合には効果が無い事でしょうか。日帰りが可能な有益な治療の一つであることは変わりません。
5月8日に治療を行った腰の状態は良いのですが、皮膚がテープかぶれを起こしてしまい。繊細な体である事が判明しました。笑
治療法
PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)
治療期間
日帰り
治療費用
308,000円~473,000円(税込)
リスク・副作用
治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。