患者様の情報
40代 男性
疾患・症状
患者様情報
30代の頃より椎間板ヘルニアがあり、右足に坐骨神経痛の発作を繰り返されていました。2022年10月に坐骨神経痛が悪化し、改善が無い事から、2023年2月に当院でDRT(椎間板再生治療)を行いました。
疼痛スケール
治療当日 | 現在 | |
---|---|---|
腰の痛み | 2 | 6 |
下肢の痛み | 9 | 0 |
しびれ | 9 | 0 |
臀部の痛み | 7 | 0 |
(患者様に、痛みを10段階で評価してもらい、0点は痛みがない状態を意味します)
画像検査
治療前のMRI
第2腰椎と第3腰椎の間にある椎間板が大きく変形しており、脱出型ヘルニアと診断しております。
治療後のMRI
治療前に存在した、脱出型ヘルニアは消失しております。
診察
腰痛の出現部位はピンポイントであり、背中を反らすと痛みが悪化する特徴がありました。また背中を指で押すと痛みが誘発され、圧痛点も伴っていました。MRI検査でもヘルニアは称している状態であり、椎間関節部分の捻挫が原因であると判断しました。1ヵ月以内に改善すると判断し、湿布薬と鎮痛剤を処方し帰宅していただきました。
考察
今回の様に、当院の治療で症状が改善したとしても、無理な運動をつづけた場合には腰痛発作が再発する事があります。理由は、腰痛の原因が椎間板以外にもあるためです。予防には腰痛体操などのリハビリや、過度の負荷がかかるような動作を控える事が大切です。
院長の一言
本日は、私1人で8件の治療を担当し、目の回るような忙しさでしたが、18時から始まる阪神タイガース対DeNA戦を観る為にがんばりました。5月8日に治療した腰の状態は良く、坐骨神経痛も消失しています。ゴルフとスキーが楽しみで仕方がありません。
治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。