患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
50代の頃より腰痛発作を繰り返されておられましたが、70歳の頃に坐骨神経痛が出現するようになられました。脊柱管狭窄症と診断を受けられ、外科的手術をなされました。その後坐骨神経痛は改善し、運動も可能になられましたが、今年1月より坐骨神経痛が再発するようになり、当院を紹介され受診されています。
検査
腰のMRI検査です。第2腰椎から第1仙骨の間にある椎間板が潰れてしまっています。足の神経も圧迫を受けており、脊柱管狭窄症を再発している状態です。外科的手術後の再発率は40%以上となっており、そのような状態をFBSS(脊椎術後疼痛症候群)と言います。
治療
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板に対してAnnulogram検査を行い、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。
鎮静剤により患者様には熟睡していただきました。部分麻酔を行っているところです。
治療用の管を4箇所に挿入しております。所要時間は5分程度でした。
椎間板の損傷部分をAnnulogram検査で確認をしているところです。治療時間は17分でした。
院長の一言
この週末だけで、北米の患者様からのお問い合わせが10件以上ありました。昨年末に当院で治療を受けられた北米の患者様が、SMSに当院を紹介されたことが原因のようです。円安の影響も大きく関与していると思われ、為替の影響が医療業界にも作用してくるなんて、10年前には思ってもおりませんでした。
さて、昨日の我らが阪神タイガースは、雨天の中でも見事に中日ドラゴンズに3連勝を決めてくれました。現在セリーグ1位であり、定位置に戻っています。
昨日は甲子園に出向いておりましたが、グラウンド整備のおかげで無事に試合が行われました。阪神園芸さんのおかげです。甲子園は満員御礼であったようです。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。