患者様の情報

50代 男性

疾患・症状


患者様情報

30代の頃より腰痛を自覚されていました。令和3年1月頃より右足に坐骨神経痛が出現するようになり、徐々に悪化したため、令和3年3月に当院を受診されています。検査の結果、第4腰椎と第5腰椎間の椎間板ヘルニアと診断し、PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を行っています。

レントゲン透視

PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を第4腰椎と第5腰椎間の椎間板に行っています。


治療後の経過

治療後数週間で坐骨神経痛は消失し、仕事にも復帰されていたようですが、令和6年2月下旬頃より右足にうずくような神経痛が出現し、再度当院を受診されています。


検査

治療前のMRI

治療前MRI

第4腰椎と第5腰椎間の椎間板ヘルニアを認めます。

治療後のMRI

治療後MRI

PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を行った第4腰椎と第5腰椎間の椎間板ヘルニアは吸収しておりますが、新たに第3腰椎と第4腰椎間で椎間板ヘルニアが出現している状態です。


対策

新たな場所に出現した椎間板ヘルニアは大きなものではありませんので、投薬を中心とした保存的治療を3ヵ月間行う事といたしました。3ヵ月後も症状が改善しないようであれば、追加でPLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を行うことを推奨いたしました。


再発した原因

スポーツはされていませんでしたが、お仕事を伺うと長距離トラックの運転をされていましたので、腰に対する負荷が長時間に及んだことが原因と考えられました。運転中は1~2時間おきに休憩し、腰痛体操をすることが重要であるとご説明いたしました。


院長の一言

腰は消耗品です。我々のクリニックでは最大限の効果が得られるように治療を提供する努力をしております。しかし、治療後改善したとしても腰に過大な負荷をかけた場合は、今回の患者様の様に腰痛や坐骨神経痛が再発してしまいます。治療後は予防対策が最重要であると考えます。
さて、昨日の我らが阪神タイガースは移動日でしたが、本日は京セラドームでDeNAベイスターズとの熱戦が予定されております。たのしみです。ふふ


治療法

PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)

治療期間

日帰り

治療費用

308,000円~473,000円(税込)

リスク・副作用

治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


坐骨神経痛

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。