患者様の情報
50代 男性
疾患・症状
患者様の状態
5年前より腰痛と右足の坐骨神経痛を自覚されていました。長年トラックの運転をされておられたことが原因だと思われます。アメリカで脊柱管狭窄症だと診断されておられ、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を受けられるつもりでしたが、ご自身の入っておられる医療保険では治療が受けられないカテゴリーであったため、自費で1万7,000ドル(250万円以上)を支払う必要があったそうです。しかし、日本であれば約半額で治療が受けられる事をホームページでお知りになり、治療を目的に来日されています。
検査
第1腰椎から第1仙骨まで椎間板の容量が減少し変形も伴っています。椎間板変性症と椎間板ヘルニアと診断致します。同時に足の神経も障害を受けており、脊柱管狭窄症を合併されています。
治療
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
DRT(椎間板再生治療)、またはディスクシール治療(Discseel® Procedure)のどちらでも効果が期待できる状況ですが、患者様のご希望からディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。
局所麻酔薬を投与しているところですが、海外の患者様は体格がしっかりしている為、日本人よりも麻酔量が多く必要になります。
体格のしっかりした方の場合、治療用の管を挿入する角度が高くなりますので治療の難易度が上がります。
椎間板に対してAnnulogram検査を行っているところです。損傷部分を確認し、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。治療時間は17分でした。トラックのデコレーションに興味を持たれており、1週間ほど、四国~岡山~広島に旅行されるそうです。円安とインフレ率の違いでホテル代はアメリカの半額以下らしいです。
院長の一言
本日は、神戸大学整形外科の田中先生を指導いたしました。PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を私の指導の下で行っております。どうやら当院に就職してくれるそうです。笑
さて、昨日の阪神タイガースは首位の中日ドラゴンズに圧倒的な差をつけて、当然のように勝利しました。引き分けを挟んで4連勝!よきかな。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
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