患者様の情報

60代 男性

疾患・症状


患者様の状態

2018年と2021年に椎間板ヘルニアに対して外科的手術を受けられている患者様です。外科的手術により坐骨神経痛は落ち着いていましたが、2023年3月に中腰で作業中をされた際に両足に強いしびれが出現し、歩けなくなってしまわれました。手術以外の方法での治療を希望されたため当院を受診されました。


検査

MRI

腰のMRI検査です。腰のクッションである椎間板は、第1腰椎から第1仙骨までの広い範囲で潰れており、変形も伴っています。椎間板ヘルニアと診断致します。同時に神経の通り道も狭くなっており、脊柱管狭窄症の合併も認めます。


治療

DST法(ディスクシール治療)

椎間板の損傷部分をAnnulogram検査で映し出し、DST(ディスクシール治療)を行いました。

治療風景①

患者様は検査方法や治療内容にご興味がおありでしたので、鎮静剤は使用せず、局所麻酔のみで治療を開始いたしました。

治療風景②

第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板は厚みが1mm程度しかなく、管を通過させるのに苦労致しました。

治療風景③

検査や治療をご説明する為に、モニター画面を患者様の前に移動させています。

Annulogram検査です。黒く映ってくる部分が椎間板の損傷部位となります。引き続きDST(ディスクシール治療)を行いました。治療時間は17分でした。


院長の一言

当院では、椎間板治療に関して大学病院からの臨床研修を引き受けております。後期研修医以上の医師が対象です。現在は神戸大学病院から1名、慶応大学医学部から1名を受け入れています。なお患者様に対する治療は、ライセンスを持っている野中康行、石田貴樹、山崎文平の3名しか行いませんのでご安心ください。

院長の休日

昨日(日曜日)は、午前中に奈良の鴻ノ池運動公園で息子とキャッチボールをしに行きました。普段は人通りの少ない公園ですが、なんとサッカー(J3)の試合(奈良クラブ対ツエーゲン金沢)があり、駐車場も満車状態でびっくりしました。とりあえず、サッカーファンのいる前でキャッチボールをする異質感は楽しめました。そして午後からは我らが阪神タイガースの試合をテレビ観戦し、待望のシーズン初勝利の瞬間を味わう事ができ、楽しい日曜日となりました。よきかな。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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