患者様の情報

20代 男性

疾患・症状


患者様の状態

2016年に椎間板ヘルニアに対して内視鏡による外科的手術をされました。しかし、最近になってヘルニアが再発し、左足に神経障害が出現したため当院を受診されました。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査です。第5腰椎と第1仙骨の間の椎間板が黒くなり、神経周囲にまで飛び出している状態です。椎間板ヘルニアの再発と診断します。


施術内容

PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)

椎間板内圧を測定した後に、PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)を行いました。

治療風景①

背中に局所麻酔を投与しております。患者様は鎮静剤で寝ておられましたので、痛みを感じられることはありません。

治療風景②
治療風景③

椎間板の中にレーザーを挿入し照射しているところです。椎間板内には痛覚神経がありませんので、治療中も痛みを感じる事はありません。

レーザー照射の様子です。

治療時間は12分でした。鎮静剤の効果で治療中の記憶はありませんでしたが、1時間ほどで帰宅していただいております。


院長の一言

椎間板ヘルニアには、遺伝的な要素が50%関与しており、親から子に遺伝する事があります。理由は腰の形状にあります。

レントゲン透視

この写真では腰の骨がまっすぐに並んでおり、通常みられるような弓なりのしなりが見当たりません。腰の骨がまっすぐに並んでいると局所の椎間板に負担が集中してしまい、椎間板ヘルニアを発症しやすくなります。親子が並んで歩いていると、そっくりな様に、腰の形状も遺伝しますので、椎間板ヘルニアには、遺伝的な要素があると言えます。

私事ですが、今週末にスキーに行こうと思っています。今シーズン最後のスキーですが、怪我の無いように慎重に楽しみたいと思います。


治療法

PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)

治療期間

日帰り

治療費用

308,000円~473,000円(税込)

リスク・副作用

治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。