患者様の情報

60代 女性

疾患・症状


患者様の状態

10年以上前より腰痛にお悩みでしたが、昨年10月に整体院で施術を受けられた後から右足に激しい神経痛が出現する様になりました。近くの整形外科でもブロック注射や内服治療などを試みられましたが、24時間続く神経痛が持続する為に当院を受診されています。


検査

MRI

腰のMRI検査です。腰のクッションである椎間板が複数か所で変形しており、椎間板ヘルニアと診断致します。特に第5腰椎と第1仙骨の間にある椎間板では厚みが消失しております。また、足の神経の通り道である脊柱管も狭くなっており、脊柱管狭窄症と診断致します。


治療

DST法(ディスクシール治療)

椎間板にAnnulogram検査を施行したところ、椎間板の損傷部分が映し出された事からDST(ディスクシール治療)を行っています。

治療風景①

「神経痛もあるので治療中は痛みを感じないようにしてほしい」とご依頼を賜りました。鎮静剤を使用し寝ていただきました。

治療風景②

レントゲン透視装置を用いてNST針を椎間板まで挿入していきます。

Annulogram検査の様子です。椎間板の損傷部分が黒く映し出されています。この部分にDST(ディスクシール治療)を行いました。治療時間は16分でした。患者様は治療終了と同時にお目覚めになられています。


院長の一言

4月6日(土曜日)には、整形外科の研究会が岡山で開催されますので私も参加を予定しております。大学の先輩や後輩医師達が腰痛に関する治療実績や報告を行い、新規の治療法などについて意見交換を行う会です。脊柱管狭窄症の外科的手術成績や新しいリハビリ方法などについて新たな知見が得られると思います。

さて、昨日は休診日でしたが、阪神タイガースの試合はありませんでしたので春の高校選抜野球を観戦しておりました。大阪桐蔭と報徳学園が共に勝ち上がったことから、本日の第4試合で関西対決が実現し、白熱した戦いが行われております。早く帰ってテレビ観戦したいと思います。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。