患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
患者様は、今年1月にDRT法(経皮的椎間板再生治療)を受けられた方のご主人です。この度、奥様が杖なしで歩けるようになられたのを見られて受診されています。ご主人は2年前から坐骨神経痛で悩まれており、ゴルフが出来なくなったため、ご友人との交流機会が減っておられることもストレスに感じておられました。
検査
腰のMRI検査ですが、第2腰椎から第1仙骨まで腰全体にわたって、椎間板が変形しており、椎間板ヘルニアと診断致しました。同時に足の神経も圧迫されており、脊柱管狭窄症を合併されています。
施術内容
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
椎間板容量が減少しているため、減圧治療(レーザー治療/PLDD、ディスコゲル/PIDT/セルゲル法等)では病状が悪化してしまうと判断されますので、奥様が受けられたDRT法(経皮的椎間板再生治療)を推奨いたしました。
局所麻酔のみで治療を開始しました。鎮静剤を使用しなかった理由は、ご自身で治療内容を確認されるためです。
検査の方法や結果、DRT法の様子をモニター画面で確認してもらいました。
DRT法の様子です。
治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後の写真になります。治療時間は24分でした。症状が改善し運動再開までには2ヵ月程度要する見込みであることをご説明しております。
院長の一言
10月の治療件数が過去最高の102件でした。まもなく総治療件数も7,000件に到達します。また、当院の治療後の改善率は80%~82%となっておりますが、改善が乏しい患者様には、STR療法(幹細胞関連治療)などの追加治療を材料代のみで行っております。追加治療では、椎間板外の障害をターゲットとしており、後遺症的に残っている神経障害に対しても有効です。引き続き、椎間板治療で4法、椎間板外治療で3法と合計7種類の治療法を用いて患者様の生活の質向上に努めてまいります。
治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。