患者様の情報
50代 男性(ドバイ在住・アラブ人)
疾患・症状
患者様の状態
2年前より慢性的に腰痛が出現するようになり、北米でディスクシール治療を検討されていましたが、日本でも治療が行われていることをWebニュースでお知りになり、本日来院されています。(来日前に画像相談を行っております)
検査
腰のMRI検査ですが、第4腰椎と第5腰椎、第5腰椎と第1仙骨の2箇所の椎間板ヘルニアを認めます。椎間板の容量も減少傾向であり、繊維輪の損傷が疑われます。
施術内容
ディスクシール治療
椎間板を検査したところ、繊維輪の損傷が映し出されたため、ディスクシール治療を行うことができました。なお、繊維輪の損傷が無く椎間板内圧が高ければ、減圧治療(レーザー治療・PLDD)を行う予定でした。
鎮静剤を使用しておりますが、鎮静剤の量は体重換算ですから、人種間で使用量に違いがでることはありません。しっかりと寝ていただきました。
海外の方は、日本人と比較すると大柄な方が多いため、治療用の管も皮膚から14センチ程度と深く挿入しなくてはなりません。慎重に進めていく必要がありました。
椎間板繊維輪の損傷が確認されたところです。ディスクシール治療の適応になります。
治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後になります。治療時間は14分でした。
院長の一言
昨日は天気も良く散歩日和でしたので、自宅から歩いて片道40分の距離にある【道の駅クロスウェイなかまち】まで行ってきました。12月1日にオープンしたばかりの道の駅です。
あまりなじみのないマスコットキャラクターも登場していました。
最近はスキーシーズンに向けてウォーキングの頻度を増やしております。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。