患者様の情報
60代 男性
疾患・症状
状態
腰椎すべり症と脊柱管狭窄症に対して、2020年9月にディスクシール治療を行った方です。坐骨神経痛は治療後6ヵ月の電話連絡で改善してたことが記録されていましたが、元々あった左足裏のしびれが今も続いており、冬場にはしびれが悪化する為、追加治療ができないかと相談目的で受診されました。
疼痛スケール
2020年9月 | 2024年12月 | |
---|---|---|
腰の痛み | 7点 | 1点 運動時 |
下肢の痛み | 10点 | 0点 |
しびれ | 5点 左足裏 | 5点 左足裏 |
臀部の痛み | 9点 | 1点 運動時 |
(患者様に痛みを10段階で評価してもらい、0点は痛みがない状態を意味します)
MRI検査結果
右側が治療前(2020年9月)、左側が本日(2024年12月)の検査です。脊柱管狭窄部位に若干の改善が見られます。
診察結果
椎間板治療部位は良好でしたが、治療部以外(椎間板外)の神経障害が原因で、しびれが持続している可能性が高いと判断しました。しびれに対しては、幹細胞培養上清を使用した治療も可能である事を説明しました。それ以外の方法であれば、内服薬やSCS(脊髄神経刺激療法)がある事もお話し、検討される予定です。
院長の一言
しびれが残存していることは残念でしたが、旅行などに行くことが出来るようになったので治療満足度は高いと言っていただけたことが救いでした。
まもなくクリスマスですが、小6の娘がサンタへの手紙に「ニトリのコスメセット」をお願いしていました。大人になる娘を見て複雑な心境です。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。