患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
- FBSS(脊椎術後疼痛症候群)
- 椎間板変性症
患者様の状態
4年前に脊柱管狭窄症に対して外科的手術をされましたが、腰痛の改善がない状態が続いておられました。通われていた整体院で当院の事をお知りになり、受診されています。
検査
腰のMRI検査です。外科手術により腰椎の一部が除去された為、クッションである椎間板に負担が増加した結果、第3腰椎と第4腰椎、第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板が変形し潰れかけています。その為に腰椎が不安定となり、腰痛が持続していると考えられます。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
クッションである椎間板の機能が低下している事が原因です。治療法としてはPLDD(レーザー治療)やディスコゲル治療(セルゲル法やPIDT法など)では椎間板を損傷させてしまい、状態を悪化させるので適応外と判断し、ディスクシール治療を行っております。
笑気麻酔と静脈麻酔を併用し治療を開始しております。治療用の管を挿入するのに5分程要しました。
椎間板を検査しているところです。予測通り椎間板の損傷が確認された為に、ディスクシール治療が適応であると判断されます。
治療前後のレントゲン写真です。左側が治療前、右側が治療後になります。治療時間は17分でした。治療直後より腰痛スコアの改善が見られ、喜んでいただきました。
院長の一言
1年前に治療をさせて頂いた患者様から大量のりんごを頂きました。農業を営んでおられ、神経痛が改善し、仕事復帰できたとの事でした。ありがたくいただきます。
さて、プロ野球はオフシーズンですが、阪神から大山選手、坂本選手など主力メンバーがFA(フリーエージェント)で他球団に流出するかもしれず、毎日ドキドキしております。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。