患者様の情報
20代 男性
疾患・症状
状態
中学校で体育教師をされていますが、今年の5月にバレーボール用のネットポールを持ち上げた際にバランスを崩し転倒されました。転倒時に腰部を捻転しながら強打したため、椎間板ヘルニアを発症されています。転倒後は左足に坐骨神経痛が出現し、教壇に立つこともままならない状態であられたため、夏期休暇を利用し8月にPLDD(椎間板レーザー治療)を行いました。当院での治療後は順調に回復されており、本日、実技指導に復帰するための診断書作成を目的に当院を受診されています。
治療
治療後の状態
疼痛スケール
2024年8月 | 2024年11月 | |
---|---|---|
腰の痛み | 10点 | 0点 |
下肢の痛み | 10点 | 0点 |
しびれ | 9点 | 0点 |
臀部の痛み | 9点 | 0点 |
(患者様に痛みを10段階で評価してもらい、0点は痛みがない状態を意味します)
MRI検査結果
左が治療直前、右が治療後約3ヵ月経過したMRI写真です。椎間板ヘルニアの改善が見られます。
診察結果
腰の可動域制限に異常は認めませんでした。なお、神経反射も正常であり、実技指導が可能と判断しました。
まとめ
今回は椎間板がつぶれていない状態でしたので、PLDD(椎間板レーザー治療)が可能でした。早期に治療を行ったことで、神経への障害が最小限に抑えられたと考えます。
院長の一言
昨日は、子供の勉強を教えていたので就寝が12時を回ってしまいました。本日は、朝5時に起床し新幹線で東京まで来ております。東京院での診察はなんとかこなせましたが、眠たくてなりません。19:00には就寝したいところです。
治療法
PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)
治療期間
日帰り
治療費用
308,000円~473,000円(税込)
リスク・副作用
治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。