患者様の情報
50代 男性
疾患・症状
状態
10年以上腰痛がありましたが、2021年頃より坐骨神経痛が出現し、夜間に下肢の痙攣が出現するようになったため、2022年2月当院でディスクシール治療を行った方です。建設関係のお仕事で6ヵ月間インドへ出張されることから、健診目的で本日当院を受診されました。
経過
患者様の記憶では、治療後3ヵ月ほどで症状が消失し、趣味のバイクでのツーリングを再開できていたそうです。夜間出現していた足の痙攣も同時期に消失していたとのことでした。現在はデスクワークで2時間以上座っていると臀部に鈍い痛みが出現する事がある状態です。
疼痛スケール
治療当日 | 現在 | |
---|---|---|
腰の痛み | 5点 | 0点 |
下肢の痛み | 8点 | 0点 |
しびれ | 0点 | 0点 |
臀部の痛み | 7点 | 0点 長時間座ると1点 |
(患者様に痛みを10段階で評価してもらい、0点は痛みがない状態を意味します)
検査
画像上は大きな変化は見られませんが、狭窄が一部で改善しています。海外の報告でも症状が改善していても、画像上の変化が見られない事が報告されています。理由は椎間板機能の改善がMRIで反映されないためだと言われています。
診察結果
臀部の鈍痛はご自身でストレッチを行ってもらう事で改善が期待できることを説明し、ストレッチ方法を指導させて頂きました。また、運動は可能ではあるが過度の負荷がかかるような状況は避けるようにお願いしました。当院の治療後に過度な運動を再開される患者様が多く、症状が再燃する患者様も散見されることをお伝えし、インドへの出張は問題ないと会社に対して診断書を作成しております。患者様にはかなり満足して頂ける結果でした。
院長の一言
私自身も治療を受けた後、腰痛と坐骨神経痛が消失しておりますが、腰に病気がある事を忘れて子供達を肩車したり、ゴルフをしたり、スキーの予定を立てたりしてるんですね。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではいけませんね。自戒したいと思います。
明日はゴルフですが、ほどほどにしておきたいと思います。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。