患者様の情報
70代 女性
疾患・症状
患者様の状態
患者様は私の親族です。今年8月に親族で集まった際、腰痛と坐骨神経痛の相談を受けておりました。本日診察したところ、脊柱管狭窄症と判明したため治療を行う事としました。
検査
腰のMRI検査です。腰のクッションである椎間板は変形し、潰れている部分が目立ちます。足の神経も圧迫が強く、脊柱管狭窄症と診断されます。私から見れば叔母になるのですが、もう少し早く相談してくれればといいのにと思いました。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板の容量が50%以下まで低下しており、腰椎(背骨)も変形していますのでディスクシール治療を行う事に同意いただきました。
私と同じく痛みには強くないので、鎮静剤を用いて寝てもらって治療を開始しております。
治療用の管を挿入していきます。局所麻酔薬も併用したので、治療後は1時間ほど足に力が入りにくい状態が続きました。
椎間板の損傷部分が見られたので、ディスクシール治療を行っております。治療時間は18分でした。「痛くなかったわ、ありがとね。」と言って頂きましたが、身内の治療は緊張するので疲労感は倍くらいありました。
院長の一言
医師は身内の手術を担当してはいけないと言われています。理由は、命に係るような手術の場合に、身内だと判断が遅れる事があるからだと聞いています。日帰り腰痛治療の場合は命に係わる事がないので、身内の治療も私が担当していますが、本来は他の医師に任せた方がいいのかもしれませんね。
来週の阪神タイガース対ベイスターズの試合が楽しみで仕方がありません。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。