患者様の情報
60代 男性
疾患・症状
患者様の状態
10代の頃に熱心に野球をされておられました。その頃より、時折腰痛は自覚されていましたが容認できる程度であったとの事でした。20代以降は車の整備業をなされ、腰痛が慢性化するようなられていましたが、整体などのマッサージで様子を見られていました。定年を迎えられましたが腰痛が悪化傾向であり、ご友人から当院を紹介受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、複数の椎間板で厚みが低下しており変形している状態です。椎間板変性症と椎間板ヘルニアと診断致します。
施術内容
DRT(椎間板再生治療)
椎間板周囲の炎症を改善し、椎間板自体の機能を改善させる目的でDRT(椎間板再生治療)を行いました。
手術室では、年末に大掃除を行った際に物品の保管位置を変えた事から少しあたふたしてしまいました。
年末にレントゲン透視装置のソフトを最新バージョンにアップデートしています。
DRT(椎間板再生治療)用の管を椎間板まで挿入しております。DRT(椎間板再生治療)の場合、挿入方法はPLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)などの他の治療方法と大差はありません。
治療用の管を挿入しDRT(椎間板再生治療)を行いました。治療時間は29分でした。帰宅時には腰痛が半減しておられました。
院長の一言
年末は長野県にある戸狩温泉スキー場に行っておりました。今年は暖冬の影響から雪不足が懸念されていましたが、年末はスキーができるコンディションが維持されていたので、腰をいたわりながら滑走しました。
しかし、元旦に能登半島で地震が発生し、翌2日にはJALと海上保安庁の飛行機事故があり、痛ましい年明けとなってしまいました。知り合いの救急隊員より奈良からも隊員150名が石川県に派遣されたと聞いています。明けましておめでとうとは言えない状況ですが、私としては本年も海外で行われている最新の治療を提供できる体制を維持し、患者様に満足いただけるよう診療に励みたいと思います。
治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。