患者様の情報
50代 女性
疾患・症状
患者様の状態
以前より椎間板ヘルニアと診断されており腰痛も自覚されていました。6ヵ月前から腰痛が悪化する様になり、安静にしていても症状が改善せず、仕事にも支障が生じる状態となられ当院を受診されました。
診察と検査結果
腰のMRI検査となります。第3腰椎から第5腰椎まで椎間板が潰れており、椎間板変性症と診断しました。同時に椎間板では飛び出した様な変形も伴っており、椎間板ヘルニアと判断いたしました。
施術内容
DRT(椎間板再生治療)
椎間板周囲での持続的な炎症と椎間板機能の低下から慢性腰痛が引き起こされていると判断しDRT(椎間板再生治療)を行いました。
鎮静剤の使用は希望されませんでしたので、十分量の局所麻酔薬を投与しながら治療を開始いたしました。
治療用の管を椎間板まで挿入した際のレントゲン写真です。椎間板に管が挿入されていることが確認できます。
DRT(椎間板再生治療)では、ご自身の再生成分を利用しております。患者様にもモニター画面を通して治療の様子をご確認いただきながら処置をおこないました。
治療時間は28分でした。治療後1時間半程で歩いて帰宅していただきました。
院長の一言
本日も4件の日帰り手術を私と石田副院長で担当致しました。皆様しっかりとした足取りで帰宅していただいております。また4件の内、紹介での患者様が2名おられ石田副院長も喜んでおりました、紹介患者様はうれしいものです。
さて、私は奈良市に居を構えておりますので、昨日(日曜日)は奈良市にある平城宮跡を散策しました。いま平城宮跡では盛んに宮殿の復元工事が行われ、宮殿が立ち並んでいる状況です。宮殿を復元する事も大切ですが、遊具やバーベキュー場などキャンプ施設を作ってほしいと思ってしまいました。遺跡の上にキャンプ場は不謹慎であるとは思いますが……。
治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。