患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
5年以上前から足の神経痛に悩まされていましたが、昨年から50m以上連続して歩く事ができなくなりました。(間欠性跛行と呼ばれる状態)
近くの整形外科を受診したところ、脊柱管狭窄症と診断をされ、外科的手術を勧められましたが前立腺がんの治療中である事からも手術を拒否され、当院を受診されました。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、第4腰椎と第5腰椎の間で神経の通り道が狭くなっており、脊柱管狭窄症と呼ばれる状態になっています。また腰椎の間にある椎間板も潰れかけている状態で腰椎に負荷がかかっている状態です。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板に対してディスクシール治療を行いました。椎間板機能の改善により神経症状の改善を図る治療となります。
患者様が治療室に入室された後はベッドの上にうつ伏せに寝ていただきます。その後は点滴を取りながら治療の準備をしていきます。
患者様のご家族は隣室からガラス越しに治療の様子をご覧いただけるようになっています。
今回は鎮静剤の使用をご希望されたので、患者様には寝ていただいた状態で治療を行っています。
ディスクシール治療をしています。この様にレントゲン透視装置を使用しながら椎間板の治療を行っていきます。
院長の一言
本日は私と石田副院長の2人で都合7件の治療を行いました。今日ブログでご紹介したディスクシール治療はアメリカでは国の保険が使えるようになっています。ただし退役軍人に限られており、一般の方は任意保険を使用して治療を受けられています。最近では円安の影響からか、わざわざ北米から治療を受けに来られる患者様も増えておりますが、保険請求の書類作成に手間取っております。また当院ではディスクシール治療だけでなくDRT治療(椎間板再生治療)、PLDD(経皮的椎間板レーザー減圧術)、PODT(経皮的オゾン治療)など複数の方法を用いて、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどに対して日帰り治療を提供しております。腰痛疾患でお困りの方は、是非ご相談ください。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
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