患者様の情報
50代 男性
疾患・症状
患者様の状態
ちょうど4年前、当院で患者様の奥様が脊柱管狭窄症による足の神経痛に対して治療を受けられます。奥様の神経痛は9割方消失しており、ご趣味の社交ダンスもできるようになられているのを見て、ご主人様が当院を受診されています。ご主人様の症状は、半年ほど前から右の臀部から太腿の裏側を中心にシビレが出現しているとの事でした。マッサージなどを行うと一時的に症状が改善するようですが、根治は出来ていない状態でした。
診察と検査結果
腰のMRI検査です。第3腰椎から第5腰椎までの椎間板が黒くなっており、変形も伴っています。また椎間板の容量は50%以上低下しています。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板の容量が低下しているという事は、髄核内の容量が低下している状態が予測されます。その場合は、減圧治療であるPLDD法(レーザー治療)やPIDT法(インプラント治療・セルゲル法)を行うと椎間板損傷が進行してしまいますので禁忌となります。従って、椎間板3箇所(L3/L4、L4/L5、L5/S1)にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。
治療前に腰の状態を確認しています。治療用の管の形状もこの時に選択します。
治療用の管を挿入した後に椎間板の損傷部分を検査しています。患者様にも検査の様子をご説明しているところになります。
椎間板検査の様子になります。損傷部分に対して修復治療を行っていきました。治療時間は18分ほどでした。
院長の一言
昨日は気温も高くなくお出かけ日和でしたので、奈良の東大寺に行ってまいりました。
自宅から車で20分程の距離です。入堂料の600円を支払い、大仏様にお会いしてまいりました。コロナの時には大仏の鼻の孔を通行する事が出来なかったのですが、通行が可能になっており、修学旅行生と外国人の方が頑張って穴を抜けておられました。最後にお土産を見てまわるとこんなものを発見いたしました。
「THE DAIBUTSU FACE」
笑ってしまいましたが、心身ともにリフレッシュできました。そのおかげか、本日はいつもより歩くスピードが速かった気がします。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。