患者様の情報

30代 男性

疾患・症状


患者様の状態

ゴルフを頻繁にされている方で、何年も前からヘルニアによる腰痛と坐骨神経痛に悩んでおられました。中国でL5/Sに対し腰椎除圧術を施行されるも、症状が残存していることから当院へ来日・受診されました。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、L5/S領域での椎間板ヘルニアとL3/4・4/5の椎間板変性を疑う所見を認めております。除圧術後も症状が残存していることから、椎間板性の炎症が原因のである可能性を疑いました。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

治療風景①

治療用の管はNST針を使用しています。骨の変形が強いために追従性を高めた管になります。もちろん神経障害などを引き起こさないように先端が鈍形状をしています。

治療風景②

レントゲン透視装置を用いて、NST針の位置を椎間板検査しやすいように微調整しております。

L3/4・4/5は内部の損傷を認めており、L5/Sは全周性に損傷を認めているため、椎間板3箇所(L3/L4、L4/L5、L5/S1)に対してDST法による修復を行っております。治療時間は15分でした。


院長の一言

最近はありがたいことに、多くの患者様が中国から当院へお越しになられます。中国では30代40代の比較的若いヘルニア患者様に対しても、固定術を標準的治療として積極的に勧められているという現状を垣間見ることに少なからずショックを受けております。今後も今まで以上に真摯に医療に向き合い、研鑽を続けなければいけないと襟を正される思いです。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事・NLC野中腰痛クリニック副院長:石田貴樹

医療法人蒼優会 理事
NLC野中腰痛クリニック 副医院長石田 貴樹

2009年:高知大学卒業・医師免許取得、2012年:神戸市立医療センター西市民病院勤務、2013年:兵庫県立尼崎病院勤務、2014年:関西労災病院勤務、2019年:ILC国際腰痛クリニック勤務、2021年:NLC野中腰痛クリニック勤務、2022年:2年間の研修を経て10月にライセンスを獲得、2023年:医療法人蒼優会理事就任・NLC野中腰痛クリニック副院長就任


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