患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
数年前より腰痛は自覚されておられましたが、日常生活や趣味のご旅行に支障はない状態でした。しかし今年2月頃から両足にしびれが出現し、3月頃からは神経痛まで自覚されるようになられました。近くの整形外科では椎間板ヘルニアと診断され、湿布薬などで様子を見られていましたが、改善が無い状態で当院を受診されました。また12月には海外旅行を予定されており、早期の治療を希望されました。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、第2腰椎から第5腰椎までの椎間板が明らかに潰れている状態です。椎間板の容量としては50%以上低下しています。また変形も伴っており椎間板ヘルニアと診断致します。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板周囲での持続的な炎症が神経症状の原因であると判断し、椎間板4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)に対してディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。
患者様の背中に局所麻酔を投与しているところです。痛みを自覚されることはほとんどありませんでした。
椎間板に管を挿入しているところです。わずかに骨の変形があったために管をPTC針(硬め)に変更しております。
治療中の様子を患者様にも見ていただけるようモニター画面を患者様の前に移動させて頂きました。
椎間板を検査しているところになりますが、患者様にもご説明しながら治療を行いました。治療時間は19分でした。
院長の一言
お知らせ東南アジアからの患者様を担当しているスタッフが約1ヵ月間お休みいたします。ご家族が病気になられ介護が必要になるため休職する事になりました。もともと2名のスタッフで対応をしておりましたので中断する事はありませんが、一時的に対応力が低下する可能性があります。もちろん国内の患者様や欧州からの患者様に関して影響はございませんのでご安心ください。
さて昨日8月31日は広島カープが敗れたため、阪神タイガースにもマジック再点灯のチャンスが巡ってまいりました。本日の試合は関西圏で地上波放送がありませんので、MBSラジオの前で応援をさせて頂きます。楽しみです。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。