患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
もともと腰に負担のかかるお仕事をなされておられました。ぎっくり腰を繰り返されている状態でしたが、すぐに回復される状態であられました。2ヵ月ほど前に重量物の運搬を成された際、今までと異なる腰痛と下肢への神経痛が出現し、改善が見られない事からご友人のご紹介で当院を受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査となりますが4箇所の椎間板が50%以上潰れている状態であり、下肢の神経症状の原因と考えられます。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板の損傷と炎症を改善させるべく、椎間板4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)に対してディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。
今回は鎮静剤を使用し寝ていただき治療を開始しております。完全に寝られるまでに20秒程かかります。
部分麻酔を追加しながら椎間板まで治療用の管(今回はNST針を使用)を挿入してまいります。
椎間板の状態を検査しているところです。引き続きディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。治療時間は19分でした。治療終了後5分ほどでお目覚めになられています。
院長の一言
今までコロナの影響でスタッフとの懇親会などが行えておりませんでしたが、先日3年ぶりにクリニックの8F(当クリニックは3Fから8Fまであります)で懇親会を開きました。食事やビンゴゲームなどスタッフと共に楽しい時間を過ごすことができました。コロナ禍では集まる事もできず懇親会などもってのほかでしたが、新しい時代が来たかのように感じました。
また話は変わりますが、12月頃にインドネシアの整形外科医が当院に研修に来られるかもしれません。インドネシア語を少し勉強してみようと思っています。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。