患者様の情報

40代 女性

疾患・症状


患者様の状態

今年5月頃より、腰部から臀部への疼痛と左足全体のしびれが出現する様になられました。もともと介護関係のお仕事もなされており、腰に負担のかかる状況であられました。特に前かがみの姿勢で症状が悪化し、夜間でも神経症状が強く出現するためにストレスを感じられていました。近くの整形外科では内服や神経ブロック治療を試みられましたが改善が乏しく、当院を受診されています。


診察と検査結果

治療風景①

腰のMRI検査ですが、第4腰椎と第5腰椎および第1仙骨の間にある椎間板が膨隆している状態です。椎間板の容量は保たれていますので、椎間板内の圧力上昇によるヘルニアと判断いたしました。


施術内容

PLDD法(経皮的椎間板レーザー減圧術)

椎間板内の圧力を下げる為にはPIDT法またはPLDD法が有効であると考えましたが、PIDT法(ディスコジェル治療)は材料代が高価であり、金属を体内に残すことになるというデメリットがあります。患者様には、治療成績が同等で費用的にも安価、且つ日本製材料を使用したPLDD法(経皮的椎間板レーザー減圧術)を推奨いたしました。

治療風景②

患者様は鎮静剤での治療を希望されましたので、最初に寝ていただき治療を開始いたしました。

治療風景③

治療用の管が椎間板内に挿入されているか透視装置で確認しているところです。

治療風景④

治療中の様子です。椎間板内をレーザーで照射する際には、この写真の様にイヤホンを用いて焼却音を確認する必要があります。今回は椎間板2箇所(L4/L5、L5/S1)に対してPLDD法(経皮的椎間板レーザー減圧術)を行いました。治療時間は15分程でした。


院長の一言

PLDD法(経皮的椎間板レーザー減圧術)は、椎間板ヘルニアに対して有効な方法であります。近年は、半導体レーザーのデバイス器材がすべて国内で生産されていますので、非常に安価で治療可能となりました。昔は100万円以上のコストが必要だと言われていましたが、最近では最新のレーザー治療でも20~30万円で治療が行われるようになっています。
さて昨日は広島カープが破れましたので、阪神タイガースのマジックが23に減りました。今日からジャイアンツとの3連戦がますます熱くなりそうです。


治療法

PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)

治療期間

日帰り

治療費用

308,000円~473,000円(税込)

リスク・副作用

治療を受けた後に今までになかった腰痛や痺れ、太ももに筋肉の張りを感じる場合があります。症状や状態により個人差がありますが、手術後1週間~1ヵ月程これまでになかった症状が一時的に続くこともあります。また外科的手術と比べると確率は非常に低くなりますが、治療箇所からの感染症や、合併症などのリスクがあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。