患者様の情報
70代 女性
疾患・症状
患者様の状態
昨年11月頃より腰痛と同時に左足にシビレが出現する様になられました。近くの整形外科を受診されたところ脊柱管狭窄症と診断され、様子を見られていましたが改善が無い状態が続いておられました。外科的な手術は年齢的にもリスクがあることから当院を受診されました。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、第2腰椎から第1仙骨まで腰全般に渡り椎間板の容量が減少しており変形も伴っています。また足の神経の通り道である脊柱管も一部狭くなっており、脊柱管狭窄症の合併も認められました。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板に対して検査を行ったところ損傷部位が確認されましたので、椎間板4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)に対してディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。
山崎医師が治療する予定ではありましたが診察時間の兼ね合いから私が治療を担当致しました。局所麻酔のみで治療を開始しております。
骨の変形は軽度でありましたので硬度のやわらかい管を使用しております。
患者様に検査から治療の様子までご説明しているところです。
検査の様子ですが、損傷部分が明瞭に黒く映し出されています。この部分にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。治療時間は17分ほどでした。
院長の一言
本日、関東地方から来院された患者様で外来検査を行ったところ解離性大動脈瘤が発見されました。患者様に自覚症状はありませんでしたが、動脈瘤の直径が5cmを超える大きさですと外科的治療(STENT治療)などが必要になる可能性もあります。幸い直径は3.8cmでしたが、念のためご自宅近くの総合病院へ動脈瘤の検査を依頼させて頂きました。当然ですが腰痛治療は動脈瘤の精査が終了してからになります。遠方からお越しいただいたにも関わらず、腰痛治療ができず申し訳ございませんでした。このように腰痛以外の疾患が発見される場合もあります。
さて昨日の阪神タイガースはDeNAに快勝致しまして、マジックを26としております。平日は帰宅中にラジオで応援しておりますが、昨日は日曜日でしたので自宅のテレビで応援させて頂きました。ラジオも良いですがテレビはなお良いですね。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。