患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

4年ほど前より両足にしびれを自覚されるようになられました。当初はしびれも軽く日常生活に支障はなかったのですが、2年ほど前から悪化しはじめ、最近ではしびれの為に転倒することが増え、歩くとしびれが強くなり長時間歩けない状態になっています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、腰椎を支えている椎間板が複数潰れかけており変形も伴っています。この様な状態を椎間板変性症椎間板ヘルニアと言います。また足の神経も圧迫を受けており、脊柱管狭窄症と診断されます。


施術内容

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

椎間板が損傷している4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)を修復し、炎症を改善させることでしびれの改善を図りました。

局所麻酔を背中に投与しているところです。どの部分に麻酔するかはレントゲン透視装置を見ながら確認を行っています。

治療風景①

治療用の管を順番に挿入していきます。本日は骨の変形が強くないため極細の穿刺針を使用しております。細い為硬さはないのですが傷は極小となります。

治療風景②

椎間板を治療しているところです。損傷部分を丁寧に検査して治療を行っております。

治療風景③

治療後の傷跡ですがほとんど残っていません。治療時間は16分でした。


院長の一言

最近は治療に必要なデバイス(医療器材)の改良や発達が目覚ましく、患者様の状態に併せた治療方法の選択幅も広がってきております。従来であれば治療ができなかった部分に対しても、新しいデバイスを使用する事で治療ができるようになってまいりました。もちろん医師の技量も絶対的に必要ですし、デバイス選択は医師の判断によります。当院では治療技術だけでなく新規デバイスの導入も積極的に行っており、より安全に治療成績の向上に努めています。


治療法

ディスクシール治療(Discseel® Procedure)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

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腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。