患者様の情報
60代 男性
疾患・症状
患者様の状態
2001年にトラックから転落し腰部を打撲されました。その後は腰痛が主体でしたが、今年に入り右足に強いしびれと神経痛が出現する様になりました。徐々に悪化する状態で、近くの整形外科を受診されましたが手術するほどではないと言われたため、当院を受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、複数の椎間板に変形が見られます。いずれも椎間板ヘルニアと診断されます。同時に第4と第5腰椎間の椎間板では容量が少なくなっております。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
MRI検査だけでは炎症の原因がわかりませんので、椎間板に対して直接検査を行った後に、椎間板4箇所(L1/L2、L2/L3、L3/L4、L4/L5)に治療を行いました。
椎間板を検査する為に背中から椎間板に向けて管を挿入していきます。当然局所麻酔も併用しながら痛みを緩和しながら行いました。
骨自体の変形は強くないため、治療用の管は硬度が低いタイプのものを使用致しました。
椎間板を検査しているところです。損傷部分を患者様にお見せして確認をしてもらっています。
検査の動画です。損傷部分が分かりやすく描出されています。この後治療を行っております。治療時間は18分でした。
院長の一言
昨日は大阪も奈良も天気が崩れまして局所的に大雨になりました。クリニックに用事があり出勤していたのですが、午前中は曇りであったことから傘を忘れてしまい、梅雨の洗礼を受けてしまいました。幸い広島県では午後から天気が持ち直し、阪神タイガース対広島が無事に行われまして見事タイガースが勝利しております。本日も楽しみにしております。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。