患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
4年ほど前より腰痛を自覚されるようになりました。同時期より腰に負担のかかる動作をなされると右足に神経痛やしびれが出現するようになり、最近では満足に歩く事が出来ない状態になられ当院を受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、腰椎(腰を形作る骨)を支えてクッションの働きがある椎間板が複数か所で潰れかけています。変形も伴っており、傍を通る足の神経も圧迫が生じています。この様な状態を椎間板変性症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症と言います。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
損傷した椎間板に対して検査を行ったところ、損傷部位4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)が確認されましたのでディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。
本日は私、野中康行と山崎治療担当医の2名で治療にあたりました。石田副院長や笹山医師は外来を担当しています。
治療用の管を椎間板まで挿入しているところです。腰椎に特段の変形は見られずスムーズに挿入ができました。なおご本人様は鎮静剤で寝ておられます。
椎間板を検査しているところです。椎間板の損傷部を確認していきます。
損傷部位が黒く映し出されています。このあとディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。治療時間は18分でした。
院長の一言
医師および看護師など医療従事者の育成も順調に進んでおります。当院が治療提携している北米(アメリカ)でも椎間板治療施設が拡充されておりEU圏(欧州)においても治療施設が増えております。日本では当院が専属契約することになりましたので医師の教育に関しても責任をもって取り組んでおります。
さて、昨日は甲子園まで阪神タイガースの応援に行ったのですが残念ながらソフトバンクに大敗してしまいました。
次回は金曜日に首位攻防戦(DeNA戦)が控えており楽しみです。笑
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。