患者様の情報

50代 男性

疾患・症状


患者様の状態

4年ほど前より椎間板ヘルニアと診断されていましたが、昨年8月頃より運動した翌日に腰痛や臀部から足にかけての神経痛などが出現する様になられました。今年に入っても症状の改善が乏しく、歩くと腰痛が出現する為に当院を受診されています。


診察と検査結果

治療風景①

腰のMRI検査ですが、第1腰椎から第5腰椎の間にある椎間板が黒くなっています。椎間板変性症と診断致します。また第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板では明らかに容量が減少しつつあり、飛び出した様な変形を認め、椎間板ヘルニアと診断されます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

損傷し炎症を引き起こしている椎間板3箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5)に対して検査と治療を同時に行いました。

治療風景②

局所麻酔のみで治療を開始しております。しっかりと麻酔を行っています。

治療風景③

治療用の管を椎間板に挿入していきます。数分で検査と治療の準備が整いました。

クッションである椎間板を検査しているところです。黒く線状に映っている部分が損傷部位ですので、DST(ディスクシール治療)を行いました。治療担当は石田副院長で治療時間は19分でした。


院長の一言

本日の外来では、3年半前にPLDD(椎間板レーザー減圧術)を施行させて頂いた50代男性が来院されました。お身体を酷使されるお仕事に就かれており、スポーツもバリバリされる方なのですが、5月のゴールデンウィーク中に山登りをされてから臀部痛が出現するようになられ、検査の為に受診されました。MRI検査では、元々あった椎間板ヘルニアはほぼ消失しておりましたが、一部に炎症(椎間板終板炎)が認められました。2~3週間ほどで炎症は改善する見込みであるとご説明し、安心していただきました。運動も大切ですが、ほどほどになされないと治療後でも症状が再燃する事がございます。

さて、昨日はまたしても阪神タイガースが読売ジャイアンツに逆転勝ちを収めて6連勝しております。本日は14時から試合が開始されておりますが、診療中は情報が遮断されていますのでドキドキしております。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。