患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

10代の頃より腰痛を自覚されておられました。テニスなどの運動が趣味であられて、腰痛を自覚されておられるもプレーをされていました。動きはじめやテニスなどの運動が十分にできなくなってこられたことから当クリニックを受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、第2腰椎から第1仙骨まで椎間板が潰れている状態で椎間板変性症と呼ばれます、また変形もともなっており、椎間板ヘルニアを診断されます。足の神経も圧迫を受けかけており、脊柱管狭窄症と診断されます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

損傷した椎間板4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)に対してDST(ディスクシール治療)を施行し、科学的炎症を抑えることで腰痛の改善を図りました。

治療風景①

石田副院長と私(野中)の2人で治療を行っております。鎮静剤で寝ていただいた後に局所麻酔を使用し、治療用の管を椎間板まで挿入しております。

治療風景②

骨の変形があり、治療用の管を硬度の高いものに変更する必要がありました。この写真では画面を見ながらアプローチの方法を相談しているところです。

椎間板を検査しているところです。この後DST(ディスクシール治療)を行っております。治療時間は20分程でした。患者様は寝ておられましたので記憶は一切ございませんでしたが、別室からご家族が治療の様子をご覧になられていました。


院長の一言

本日の外来で、治療後8ヵ月経過された患者様(80代女性)が来院されました。9月に治療をさせて頂いた時には車椅子の状態で、両足に坐骨神経痛が出現していましたが、治療後1ヵ月で左足の神経痛が改善し、6ヵ月経過したあたりで右足の神経痛もとれ、本日は歩いて受診されています。患者様によると、夕方になると臀部の痛みが出るとの事でしたので腰痛リハビリを指導させて頂きました。DST(ディスクシール治療)の場合は、本国アメリカでも効果発現までに6ヵ月以上かかることがあると報告されており、再生治療には時間がかかる場合があることが示唆されております。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

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腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


腰部脊柱管狭窄症

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腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

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椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。