患者様の情報
70代 女性
疾患・症状
患者様の状態
もともと生活に支障がない程度の腰痛は自覚されておられましたが、1年程前より両足にしびれが出現する様になられました。しびれは徐々に悪化し、最近では5分程歩かれると足に神経痛が出現する状態となられたことから当クリニックを受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが第3腰椎が前方にずれており腰椎すべり症と呼ばれます。また第5腰椎と第1仙骨の間の椎間板も潰れており、変形も伴っており椎間板ヘルニアと呼ばれる状態になっています。足の神経も圧迫されており脊柱管狭窄症も合併しています。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
損傷した椎間板2箇所(L3/L4、L5/S1)を検査し、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っております。
鎮静剤を用いて15分程寝ていただきました。背中に局所麻酔を行い治療用の管を椎間板まで挿入しているところです。
椎間板の損傷部分を検査しているところです。
検査の動画ですが黒く映ってくる部分にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行っております。治療時間は14分でした。
院長の一言
本日は午後の外来にディスクシール治療(Discseel® Procedure)後3年5ヵ月経過された患者様が来院されました。腰痛と坐骨神経痛は改善しており、ゴルフも楽しめる程度まで改善されておりましたが、足のシビレが残っており「なんとか方法がないのか?」との事で来院されました。ホームページでは載せておりませんが、北米で行われている日帰り治療法があり、今後追加で治療を予定する方向でお話を進めさせていただきました。新たな治療方法に関しては安全性が確立されたものから順々に取り入れさせて頂いております。患者様の満足度向上の為に技術と知識を磨いてまいりたいと思っております。
昨日は休診日でしたので、自宅の庭掃除をしていたところ、段差でこけてしまい足を捻挫してしまいました。手でなくて助かりました。(汗)
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。