患者様の情報

70代 女性

疾患・症状


患者様の状態

もともと腰痛は自覚されておられましたが、昨年春ごろより足にシビレが出現するようになられました。様子を見ておられましたが、冬頃よりシビレが悪化し、歩行にも支障が生じる状態となられました。近くの整形外科では腰椎すべり症と診断され、外科的手術も検討されましたが日帰り治療を希望され、当クリニックを受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査です。腰椎全般にわたって椎間板がつぶれたり変形している状態です(椎間板変性症と言います)。また腰椎もずれており腰椎すべり症と呼ばれます。その他足の神経も圧迫を受けており脊柱管狭窄症も合併しております。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

椎間板4箇所(L1/L2、L2/L3、L3/L4、L4/L5)に対して治療を行いました。

治療風景①

局所麻酔を行っております。患者様は治療にご興味がおありで鎮静剤は使用しておりません。

治療風景②

S字変形させた特殊形状の管を椎間板まで挿入しております。骨の変形に併せて治療用の管を変更しております。

治療風景③

患者様に椎間板検査と治療の様子をご説明しているところです。

椎間板検査の様子です。この後DST(ディスクシール治療)を行っております。治療時間は19分でした。


院長の一言

本日も治療室と診察室の往復で筋肉痛になりそうでした。当院は8F建てのビル丸ごと腰痛治療専門のビルになっておりますが、診療時間中はエレベーターを使用せず階段で移動する規則を設けておりますので、自然と体が鍛えられるという利点があります(笑)
最近、上田秀人先生の「勘定侍 柳生真剣勝負」という小説を読みはじめました。生きたお金の使い方が詳しく書いてあり、非常に勉強になりましたので子供に読ませたいと思っております。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


腰椎すべり症

腰椎すべり症

腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。