患者様の情報
30代 男性
疾患・症状
患者様の状態
元々運動がご趣味であられ、フィットネスジムなどで体幹トレーニングをされていました。2017年頃から左足にシビレを自覚されるようになられました。最近では座位から立位への移動や中腰での運動で坐骨神経痛が出現する状態になられていました。地元の病院を受診したところ椎間板ヘルニアと診断されたそうですが、親戚の方が当院で治療を受けられており、今回治療目的で来日されました。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが第4腰椎と第5腰椎の間の椎間板が潰れており変形も伴っています。(椎間板変性症と椎間板ヘルニアと言います)
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
損傷した椎間板1箇所(L4/L5)に対して造影検査を行い、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)まで行っております。
1箇所の治療であり、治療時間も短い事が予測されましたので、鎮静剤は使用せずに局所麻酔のみで治療を開始いたしました。2分程で椎間板まで治療用の管を挿入しております。
椎間板に挿入された管の位置が適切であるか確認して造影検査を行っております。この後ディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。
治療時間は12分でした。治療後2時間程度はベッド上で安静にしていただき、退院していただきました。
院長の一言
コロナ感染前は欧州やアジア地域からの患者様が多数お越しに慣れていましたが、コロナ感染症が流行してからは渡航制限もあり来日することすらできない状況でした。我々も海外で行われている医療展覧会への参加も自粛せざるを得ず、治療および症例報告が出来ない状況でしたが、今後は精度の高い椎間板治療法を獲得すべく学会参加も予定しており、スタッフも意気軒高であります。ところで昨日は子供の春休みに併せて淡路島に行ってまいりました。おのころランド良かったですよ。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。