患者様の情報
30代 女性
疾患・症状
患者様の状態
4年ほど前に出産をされた後から両足にしびれと神経痛を自覚されるようになりました。神経痛は徐々に悪化し、地元の病院で腰椎すべり症と診断され、外科的手術も検討されましたがリスクを懸念し断念されておられました。医療雑誌に腰椎すべり症に対して北米の治療が紹介されているのを見られ、当院に画像データでの相談があり、治療目的で来日されました。
診察と検査結果

腰のMRI検査ですが第5腰椎と第1仙骨の椎間板が潰れており、変形も伴っています(椎間板ヘルニアと椎間板変性症)。また第5腰椎は前方にずれており、腰椎すべり症と呼ばれる状態で神経痛の原因となっております。
施術内容
DST法
椎損傷した椎間板1箇所(L5/S1)に対して検査とDST(ディスクシール治療)を行っております。

通訳を交えて治療の準備を行っております。この写真では背中に局所麻酔を行っているところです。

治療用の管を挿入しているところです。

患者様に椎間板検査とDST(ディスクシール治療)の説明を行っているところです。治療時間は13分でした。治療後は1時間で歩いて頂き、ホテルに帰られました。
院長の一言
最近になり東南アジア地域からのお問い合わせメールが増えておりましたが、インドネシアの医療系雑誌にDST(ディスクシール治療)が取り上げられていることが原因のようです。
昨日は休診日でしたので、2ヵ月ぶりに散髪に行ってまいりました。そのせいか今日は頭が軽く、少し早く動けているのではないかと錯覚しております。
この記事の著者

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰椎すべり症

腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。
椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。