患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
2015年頃より左足に筋肉痛の様な鈍痛を自覚されておられましたが、仕事には支障がない事から様子を見られていました。2022年10月頃より激痛が出現するようになり、10メートルも歩けない状態になられ、近くの整形外科を受診された際に脊柱管狭窄症と診断されました。現場監督という仕事柄、休むことができないため当クリニックを受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、第3腰椎と第4腰椎および第5腰椎の間にある椎間板が潰れており、椎間板変性症と呼ばれる状態になっています。また足の神経も圧迫されており、脊柱管狭窄症と診断されます。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
損傷した椎間板3箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5)に対して治療を行いました。
椎間板の検査や治療の様子を見たいと希望されましたので、鎮静剤は使用せず、局所麻酔のみで治療を開始しております。
患者様に椎間板の損傷部位をご説明しているところです。
椎間板検査の様子です。この後椎間板治療を行いました。治療時間は20分でした。
院長の一言
本日は、椎間板治療後約2年経過した患者様が来院されました。右足の坐骨神経痛は消失し、ご趣味である乗馬も問題なくできるようになっておりましたが、足裏のしびれだけが残存しており、改善の方法がないかとのご依頼でした。MRI検査では椎間板に対して追加で治療する余地がありませんでしたが、体幹筋力の低下が疑われましたので、腰痛リハビリセンターでしびれ改善を図る事に致しました。しびれの改善成績は状態によって異なりますが、48-52%程度期待できます。
新大阪駅前に8階建ての腰痛専門ビルを建ててまもなく6年が経ちます。治療担当の医師も増えましたし、腰痛専門リハビリの質も向上しておりますが、さらなる腰痛患者の満足度向上の為に引き続き研鑽に励んでまいりたいと思います。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
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腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
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椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。