患者様の情報
70代 男性
疾患・症状
患者様の状態
昨年9月頃より腰痛と左足に坐骨神経痛が出現するようになられました。農作業をされておられ、満足に作業が出来ない状態が続いておられる事から当クリニックを受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査ですが、腰椎全般に渡り椎間板が変形し潰れかけている状態です。この様な状態を椎間板ヘルニアや椎間板変性症と言います。また第4腰椎がずれており腰椎すべり症と呼ばれる状態になっています。腰椎のズレは神経の圧迫を悪化させてしまい脊柱管狭窄症と呼ばれます。
施術内容
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
椎間板4箇所(L2/L3、L3/L4、L4/L5、L5/S1)を治療することで腰椎すべり症と脊柱管狭窄症による坐骨神経症状の改善を図ります。
鎮静剤を用いたのちに背中に局所麻酔を行っているところです。この時点で患者様は寝ておられます。
治療用の管を椎間板まで挿入しているところです。非常に狭い部分もあり集中して処置を行う必要がありました。
治療用の管を挿入したところです。椎間板検査と治療を行いました。治療時間は19分でした。
院長の一言
昨日は祝日でしたので、白馬まで車で行きスキーを楽しんでまいりました。大学の同級生も合流しとワイワイと言いながら楽しみました。本日は少し筋肉痛が出現しております。
治療法
ディスクシール治療(Discseel® Procedure)
治療期間
日帰り
治療費用
1,320,000円~1,650,000円(税込)
リスク・副作用
治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
腰椎すべり症
腰椎すべり症とは背骨が前方や後方にずれてしまう疾患です。腰痛・足の神経障害の他に間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。