患者様の情報

60代 女性

疾患・症状


患者様の状態

昨年9月頃より右足に神経痛を自覚する様になられました。近くの整形外科で脊柱管狭窄症と診断を受けられ、内服薬やブロック注射などの保存的治療を行われましたが、症状の改善が乏しいことから当クリニックを受診されました。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが第3腰椎と第4腰椎の椎間板の厚みが薄くなっており、飛び出した様な変形も伴っています。この様な状態を椎間板変性症椎間板ヘルニアと言います。また、足の神経も圧迫を受けており脊柱管狭窄症と呼ばれる状態であり、坐骨神経痛の原因となります。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

椎間板2箇所(L3/L4、L4/L5)検査と治療を行っております。

治療風景①

椎間板検査や治療の様子を見ていただくために鎮静剤は使用せず、局所麻酔のみで治療を開始しております。この写真では背中に局所麻酔を投与しています。

治療風景②

背中から椎間板まで治療用の管を挿入しているところです。またレントゲン透視装置を用いて椎間板の位置を確認しております。

治療風景③

椎間板まで治療用の管が到達した後は検査と治療になります。患者様の眼前にモニター画面をご用意しているところです。

椎間板を検査している動画です。患者様にはこの動画をご説明しながら治療を行いました。治療時間は19分でした。


院長の一言

最近になり、クリニックの運営会議の回数が増えてまいりました。4月以降は外来予約枠の拡充と治療時間の拡充、治療担当医師の増加などの規模拡大に伴い診療以外の実務が増えております。診療時間は削ることが出来ませんので、残業が増えていると言えます。さらに海外研修も控えておりますし、睡眠時間を十分に取り、早寝早起きを心がけ、体を壊さない様に気を付けております。クリニックの管理は大変ですが、適切で公平な運営の為には他人に裏方の仕事を任せるわけにはいきません。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。


坐骨神経痛

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。