患者様の情報
60代 男性
疾患・症状
患者様の状態
今年のゴールデンウィークにゴルフをされた後から坐骨神経痛が出現するようになられました。その後は坐骨神経痛が一時的に改善する時期もありましたが、運動をされると激しい痛みが出現する様になられました。近くの整形外科で内服薬での治療やリハビリなどをされましたが、改善が乏しい為に当院を受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査です。第1腰椎から第5腰椎にわたって広範囲に椎間板が黒く映っており変形し潰れています。椎間板変性症と診断されます。同時に足の神経の通り道である脊柱管も複数か所で狭くなっており、脊柱管狭窄症の合併を認めます。
施術内容
DRT(椎間板再生治療)
椎間板機能の改善と神経周囲の炎症を改善する目的でDRT(椎間板再生治療)を行いました。
椎間板の状態をご自身でも確認していただくために鎮静剤は使用せずに局所麻酔のみで治療を開始いたしました。
椎間板治療の様子は患者様の目の前にモニター画面を用意してご説明いたしました。
患者様もご覧になられた動画です。椎間板の損傷部分が黒く映し出されております。この後DRT(椎間板再生治療)を行いました。治療中に痛みを自覚されることはありませんでした。
治療時間は24分でした。
院長の一言
この水曜日にMBSラジオ(AM1179)で「腰痛の対処法について」の収録を行いました。来年1月15日に朝のラジオ番組で放送される予定です。ゴルフ番組の中で放送されるようで、ゴルフと腰痛の関係などのお話をさせて頂きました。聴いて頂ければ幸いです。大谷選手のニュースが盛り上がっているようですが、私は阪神タイガース一筋です。
10月18日甲子園にて
治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。