患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

23歳で急性腰痛症(ぎっくり腰)を経験されて以来、腰痛発作を繰り返されるようになりました。ブロック注射や内服薬を使用すれば生活が可能な状態でしたが、最近はブロック注射も効果が無くなり、両足にシビレが出現し、満足に歩けなくなってしまわれました。今回はご友人の紹介で当院を受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査です。第2腰椎から第1仙骨まで椎間板が薄く潰れている状態で椎間板変性症と診断致します。また足の神経も障害を受けており脊柱管狭窄症と診断致しました。


施術内容

DRT(椎間板再生治療)

椎間板に対して検査とDRT(椎間板再生治療)を行っております。

治療風景①

椎間板検査やDRT(椎間板再生治療)の様子を見る為に鎮静剤は使用せず、局所麻酔のみで治療を開始しております。

治療風景②

椎間板の損傷が強く治療用の管を挿入するまで少々手こずりました。

治療風景③

患者様に椎間板の状態をモニター画面を使ってご説明しているところです。

実際の検査動画です。損傷部分が黒くなっておりDRT(椎間板再生治療)が必要な箇所が映し出されています。

治療時間は24分でした。局所麻酔が良く効いており、治療後2時間ほどベッドで安静にしていただきました。


院長の一言

12月2日に身内が心筋梗塞で緊急入院し大変心配致しました。冬場は気温の低下と共に血管が詰まりやすくなり、血圧も上昇しますので心筋梗塞や脳卒中を発症しやすくなります。先月は私も脳ドックを含めた健康診断を行っております。皆様も脳ドック、心臓ドック、内視鏡検査などをなされて病気の早期発見と予防に努めていただければと思います。


治療法

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,430,000円~1,760,000円(税込)

リスク・副作用

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

禁忌事項

血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。