患者様の情報

70代 女性

疾患・症状


患者様の状態

グランドゴルフと社交ダンスがご趣味であられましたが右足の坐骨神経痛で動けない状態であったことから令和2年11月にディスクシール治療(Discseel® Procedure)を行いました。その後、坐骨神経痛は改善し社交ダンスも再開できる様になっておられました。しかし令和5年10月末に椅子から転倒し腰を強打された後から、左足先にしびれが出現する様になられました。社交ダンスなどは可能ですが、しびれが気になりイライラするとの事から治療を目的に当院を受診されています。


診察と検査結果

MRI

第2腰椎から第1仙骨まで椎間板容量の低下を認め、椎間板変性症と診断致します。椎間板の変形は令和2年11月頃と比較すると軽度ですが認め椎間板ヘルニアと判断いたします。


施術内容

DRT(椎間板再生治療)

椎間板周囲の炎症が神経症状の原因と判断しました。炎症組織のリモデリング(再構築)を目的としてDRT(椎間板再治療)を行うこととしました。

治療風景①

椎間板治療に使用する透視装置も6年目を迎えました。来年には新しい透視装置の購入を検討することになります。

治療風景②

背中の皮膚に局所麻酔を行っているところです。局所麻酔用の針は30G(外径0.31mm)ですので、ほとんど痛みを感じることはありません。

治療風景③

リアルタイムで腰の状態を確認しながら治療を行っております。DRT(椎間板再生治療)はディスクシール治療(Discseel® Procedure)よりも治療中の痛みが軽いと言われることが多いですね。治療時間は29分でした。


院長の一言

石田副院長がご自身の腰痛と坐骨神経痛に対してDRT(椎間板再生治療)を受けられてから2か月近く経過しました。症状は完全消失しており元気に仕事をしてくれています。今シーズンは雪山でのスノーボード滑走を楽しみにされているようで機嫌も良いようです笑。さて本日で年内の日帰り手術は終了しましたが、12月28日には大掃除がありますので、年内最後のブログには院内の写真をたくさん載せたいと思います。


治療法

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,430,000円~1,760,000円(税込)

リスク・副作用

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

禁忌事項

血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。