患者様の情報
50代 男性
疾患・症状
患者様の状態
学生時代からバドミントンをされており、社会人になってからも会社のバドミントン部に所属されておられた方です。今もトレーニングは続けておられますが、40代の頃より腰痛が出現し、最近では満足にプレーが出来なくなってこられました。2024年の秋頃にスポーツマスターズの大会があり、それまでに腰痛を改善し、トレーニングに励みたいと希望されています。当院へはご友人のご紹介で受診されています。
診察と検査結果
腰のMRI検査です。第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板が変形しており椎間板ヘルニアと診断致します。特に前屈動作で腰痛が悪化する事から、腰痛の原因は椎間板ヘルニアであると判断いたしました。
施術内容
DRT(椎間板再生治療)
椎間板を検査したところ、椎間板の損傷が中等度異常認められた為DRT(椎間板再生治療)を行いました。
治療直前に腰骨の状態をレントゲン透視装置で最終確認しているところです。患者様にはうつ伏せになって頂いております。
今回は腰骨の変形がほとんどない状態でしたので、スムーズに治療用の管を椎間板まで挿入する事ができました。
患者様に椎間板の損傷部分や損傷程度をモニター画面でご説明させて頂きました。治療の必要性をご説明しDRT(椎間板再生治療)を行っております。
治療時間は28分と少し時間はかかりましたが満足できる治療ができました。
院長の一言
腰痛治療において、当院では患者様自身の目標をお伺いしております。日常生活が問題ないよう目標設定される場合もありますし、ゴルフやバドミントン等のスポーツが再開できるよう設定される方もいます。特にお孫様の結婚式に歩いて参加したいと希望されたご高齢の女性が記憶に残っております。ハワイでの挙式で挙式の1ヵ月ほど前に受診されたのですが、結局は歩けるようになるまで治療後2ヵ月かかってしまい挙式に間に合わなかった患者様です。さまざまな椎間板治療がありますが、何れの治療も症状改善までに数ヶ月を要する可能性があり、目標に向けて早めの治療や対策が肝要だと思います。テスト勉強も同じで、息子にも常々言い聞かせているのですがなかなか思うようになりませんけれど・・・笑。
治療法
DRT法(経皮的椎間板再生治療)
治療期間
日帰り
治療費用
1,430,000円~1,760,000円(税込)
リスク・副作用
治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。
禁忌事項
血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。
この記事の著者
医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行
2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。
椎間板変性症
椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。