患者様の情報

30代 男性

疾患・症状


患者様の状態

5年前に仕事で重量物を運んだ際に急性腰痛症を発症されました。以後、慢性腰痛が持続するようになり当院を受診されています。


診察と検査結果

MRI

MRI検査では、第4腰椎と第5腰椎、第5腰椎と第1仙骨の間にある2箇所の椎間板が黒くなっており、椎間板変性症と診断されます。MRIでは映らない椎間板の損傷や椎間板内圧の上昇で腰痛が出現している可能性が示唆されます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

椎間板内圧の測定と造影検査を行い、椎間板変性の原因を特定したのちに治療を行いました。

治療風景①

検査や治療を行う前に患者様の背中をしっかりと消毒させて頂きます。

治療風景②

治療中のバックアップ要員はガラス越しの別室で待機しております。特に鎮静剤などの麻酔を使用する場合には医師を一人待機させています。

椎間板を検査するために局所麻酔用いながら治療用の管を穿刺していくのですが、患者様より急遽、鎮静剤を使用してほしいと依頼されました。

治療風景③

患者様に鎮静剤使用について口頭で同意を得ているところです。同意が得られたのちに鎮静剤を投与して寝ていただきました。

その後、椎間板を検査したところ内圧の上昇箇所と損傷部分が複数見つかりましたので、減圧治療と修復治療を同時に行いました。治療の途中で患者様のご希望に合わせて鎮静剤を投与する事になりましたが、別室で医師が待機していることからスムーズに対応する事ができました。


院長の一言

当院では麻酔科も標榜しております。私(野中)は麻酔科でもありますが、治療担当医の山崎医師も麻酔専門医であり鎮静剤の使用に関しては自身があります。患者様のご要望に合わせて複数の腰痛治療法を提案させて頂いておりますが、治療中の麻酔に関してもご要望に合わせて対応しております。患者様に安全かつ快適な治療を提供できるように今後とも努力してまいりたいと思います。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


椎間板変性症

椎間板変性症

椎間板変性症とは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が変形する疾患です。椎間板の変形により、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症やすべり症など様々な病気につながる恐れがあります。