患者様の情報

80代 女性

疾患・症状


患者様の状態

60歳頃から健康のために卓球を始められ、何度かぎっくり腰を経験されていたそうです。今年の夏頃から5分程歩くと右足に神経痛が出現するようになり、近くの整形外科では脊柱管狭窄症と診断され、内服薬が処方されました。しかし、その後も神経痛が続いてており、このままでは年末恒例となっている息子夫婦とお孫さんたちとの海外旅行をキャンセルしなくてはならない状況である事から急遽当院を受診されました。家族旅行が生きがいとの事も伺っております。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査ですが、腰椎のクッションである椎間板が複数か所で薄く潰れています。変形も伴っており椎間板ヘルニアと診断致します。そして、足の神経も複数か所で圧迫されている状態で坐骨神経痛の原因と考えられ、脊柱管狭窄症と診断致します。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

椎間板に対して治療を行う事で神経痛症状の改善が期待されます。

治療風景①

82歳ではあられますが気丈夫な方で、局所麻酔のみで治療を開始させて頂きました。ご自身の腰の状態を確認しながら治療を見学したいと希望されています。

治療風景②

治療中は腰の状態をこのモニター画面で確認しながら処置を行っていきます。誤って血管や神経を損傷させないように注意しています。

治療風景③

この写真にある装置を放射線技師が操作して腰の状態を確認していきます。
治療時間は20分程でした。年内に神経痛が改善するようにしっかりと治療をさせて頂きました。


院長の一言

本日は昨年6月に治療をさせて頂いた患者様が来院されました。ご本人様のお母様が脊柱管狭窄症で悩まれていることからご相談に来られています。腰痛疾患は遺伝性が50%ありますので、遺伝的な素因のご説明をしつつ、当院での治療が可能である旨をご説明させて頂きました。

さて昨日は阪神タイガースが38年ぶりの優勝を決めました。ナイトゲームでしたので京セラドームには足は運べませんでしたが、自宅でしっかりと熱い応援をさせて頂きました。岡田監督、来年もよろしくお願いします。

号外

治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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