患者様の情報

60代 男性

疾患・症状


患者様の状態

3年ほど前より腰痛と坐骨神経痛を自覚されていました。徐々に悪化していましたが、仕事がパイロットであり、勤務時間中の鎮痛薬内服に制限があることから積極的な治療を希望され、当院を受診されました。現在はパイロットが大変不足しているようで仕事への復帰も早期に希望されています。


診察と検査結果

MRI

MRI検査では第4腰椎と第5腰椎の間にある椎間板に変形が見られ、椎間板ヘルニアと診断致しました。また足の神経も圧迫を受けており、脊柱管狭窄症の合併も見られます。


施術内容

DRT(椎間板再生治療)

腰の状態からは、ディスクシール治療(Discseel® Procedure)ないしDRT(椎間板再生治療)が検討されましたが、改善率と費用面から患者様はDRT(椎間板再生治療)を選択されています。

治療風景①

痛みを感じる事が無いように治療をしてほしいと希望されていましたので鎮静剤を投与しています。当院で使用する鎮静剤は高価(患者様には無料で提供)ですが、非常に目覚めが良いので私も安心してお勧めしています。

治療風景②

DRT(椎間板再生治療)では最も硬度の低い管を使用します。従って患者様にとって危険性が無くなる分だけ椎間板まで管を挿入する難易度が上がります。この写真の時には「管の角度と回転度をどうしようか」考えていました。

椎間板造影検査の様子です。検査結果で治療する為の薬品の量や分配率を調整していきます。

治療時間は24分でした。患者様は治療直後に目覚められましたが「ここはどこ?」と言われるほど治療の事は記憶に残っていませんでした。


院長の一言

石田副院長がDRT(椎間板再生治療)を受けてから11日目になります。腰痛の改善が見られており、明後日のゴルフで治療効果の評価を行う予定です。私もゴルフを楽しみにしています。

院長の休日

昨日も奈良市の平城宮跡に行ってまいりました。1時間ほど息子とキャッチボールをしましたが、日差しも熱くTシャツでも寒くありませんでした。まだまだ若いと自画自賛できた1日となりました。笑


治療法

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,430,000円~1,760,000円(税込)

リスク・副作用

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

禁忌事項

血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨の間にある椎間板(ついかんばん)が外に飛び出し神経を圧迫する疾患です。坐骨神経痛、ぎっくり腰などの症状を引き起こします。


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症とは背骨にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなる疾患です。腰痛、足の神経障害や歩行困難などの症状を引き起こします。


坐骨神経痛

坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などを原因とし、腰から下部の臀部や脚に痛みやしびれを感じる症状です。