患者様の情報

80代 男性

疾患・症状


患者様の状態

2021年4月頃より朝の洗顔時に腰痛が出現するようになりました。その後は徐々に腰痛が悪化し、最近では歩くと臀部から太腿の裏側にまで神経痛としびれを感じるようになられました。リハビリ等を成されていましたが改善がなく、とにかく「普通に歩きたい」と希望され当院を受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査です。第4腰椎と第5腰椎、そして第1仙骨の間にある椎間板に変形が見られ、椎間板ヘルニアと診断しました。足の神経にも障害が及んでいる状態で、脊柱管狭窄症の合併も認めます。


施術内容

DRT(椎間板再生治療)

椎間板を検査したところ、相当の損傷が確認されましたのでDRT(椎間板再生治療)を行っております。

治療風景①

本日は4名の患者様に治療を行いましたが、全ての患者様が鎮静剤の使用を希望されました。私も痛みを感じない方が良いと思います。

治療風景②

DRT(椎間板再生治療)では、治療用の管はやわらかいものを使用しております。ちなみに一番硬い管はPLDDの管になります。

椎間板の検査を行っております。損傷部分が黒く映りDRT(椎間板再生治療)を行いました。

治療時間は24分でした。DRT(椎間板再生治療)ではディスクシール治療(Discseel® Procedure)と比べて10分程余分に時間がかかります。


院長の一言

本日の治療で内科の先生を治療させて頂いた際に「毎日治療ばかりで大変じゃないですか?」とご質問を受けました。「正直に言って大変ではないですが、治療には飽きています」と答えました。10年以上治療を続けていて飽きないわけはないのですが、日常のルーティンとして治療が存在していますし、その分技術も上達していると実感致します。世界にはもっと治療が上手な先生も存在するはずですから、これからも海外研修を続けて技術向上に励みます。ただ治療技術に関しての世界大会などがあれば良いなとは思います。


治療法

DRT法(経皮的椎間板再生治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,430,000円~1,760,000円(税込)

リスク・副作用

治療後は内出血・腫れ・発赤・疼痛・かゆみ・変色・および圧痛が発生することがあります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。

禁忌事項

血液疾患に罹患中の方(血小板減少症、高度の欠乏性貧血など)、感染に伴う全身症状(発熱など)、癌・悪性腫瘍と診断され術後治療中の方は治療できません。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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