患者様の情報

70代 男性

疾患・症状


患者様の状態

定年退職をなされてからはゴルフを生きがいされておられました。ご友人の多くがゴルフのメンバーであられ、定例会と呼ばれるゴルフコンペでも上位入賞されていました。しかし今年の8月頃より左足の付け根から太腿の裏まで神経痛が出現するようになりました。それでもゴルフはカートと呼ばれる車を使いながらであればプレーできる状態でしたが、9月から10月にかけて神経痛がさらに悪化し、プレーにも支障が生じるようになられました。ご友人が当院で治療を受け、元気にゴルフを楽しまれている事から受診されています。


診察と検査結果

MRI

腰のMRI検査です。第4腰椎と第5腰椎、第5腰椎と第1仙骨の間にある椎間板が潰れて変形しており、椎間板ヘルニアと診断致しました。同時に足の神経を保護している脊柱管と呼ばれるスペースも狭くなっており、脊柱管狭窄症の合併を認めます。非常に分かりやすい写真と言えます。


施術内容

DST法(ディスクシール治療)

椎間板の検査を行ったところ、損傷部分が分かりましたので治療まで行いました。

治療風景①

「絶対に痛くないように治療をしてください!」と治療前から言われていましたので、しっかりと鎮静剤と局所麻酔を併用して治療を開始いたしました。

治療風景②

ゴルフをされている患者様の場合は骨の変形を伴っている事が多いのですが、今回は骨の変形がわずかであり、治療用の管も滞りなく椎間板まで到達致しました。

念のため4箇所の椎間板を検査しました。この動画では第2腰椎と第3腰椎の椎間板を検査していますが、造影剤が広がらず損傷がほとんどない事がわかりました。この様な場合には治療は必要としません。ただし第4から第1仙骨までの椎間板は治療が必要でした。

治療時間は19分でした。ゴルフは1ヵ月後に再開していただく予定です。


院長の一言

日本シリーズ:甲子園:外観

昨日の休診日は甲子園球場に行ってまいりました。日本シリーズ第4戦です。小学5年生の娘を連れていきましたが、4回裏の阪神の攻撃あたりで寝てしまい、9回表で目覚める始末でしてやれやれでした。

日本シリーズ:甲子園:スタジアム

青柳投手の復活と大山選手の意地のヒットもあり、見事に阪神タイガースが勝利を収めてくれました。私も今日一日体が軽かったです。


治療法

DST法(ディスクシール治療)

治療期間

日帰り

治療費用

1,320,000円~1,650,000円(税込)

リスク・副作用

治療後2週間程度は一時的に症状が悪化する可能性があります。ごく稀に椎間板の容量が増えたことによって周りの筋肉・関節や靭帯などの広がりにより筋肉痛や腰の違和感が出現することもあります。


この記事の著者

医療法人蒼優会理事長・NLC野中腰痛クリニック院長:野中康行

医療法人蒼優会 理事長
NLC野中腰痛クリニック 院長野中 康行

2002年:川崎医科大学卒業・医師免許取得、2006年:神鋼加古川病院(現加古川中央市民病院)勤務、2011年:医療法人青心会郡山青藍病院(麻酔科・腰痛外来・救急科)勤務・医療法人青心会理事就任、2018年:ILC国際腰痛クリニック開設、2020年:医療法人康俊会開設・理事長就任、2021年:NLC野中腰痛クリニック開設、2023年:医療法人蒼優会開設・理事長就任


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